ユネスコスクールとしての取組

2021年度活動報告
 

活動分野環境, 福祉, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野
 

・活動の概要

本校は「様々な文化や人との関わりを通して,相互理解を深めながら共生することができる生徒の育成」をテーマとしている。ESDを,他者や社会との関係性を認識し,「関わり」「つながり」を尊重できる個人を育むことと捉え,実践を通して,異なる文化をもつ人々や幼児,お年寄り,ハンディをもつ方など多様な立場の人を理解し,共生することのできる態度や能力,多様な他者との関わりの中で自分の考えや意見を発信し,他者の主張を受け止め,議論をまとめ上げ,行動することのできる態度や能力を育成することを目標とした。

具体的には,絵本作りとリサイクル運動を柱とし,①絵本作りと保育園実習,②生徒会によるリサイクル運動の展開,③学年ごとのSDGsについての学習を行った。

①絵本作りと保育園実習
本校では開校当初から家庭科の授業において,生徒全員が1冊のオリジナル絵本を作る活動を行っている。今年度も,様々なテーマで工夫を凝らした作品が出来上がった。例年,自分の絵本を持参して地域の保育園を訪問し,園児に読み聞かせを行っている。本年度は,新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から,絵本の制作後に読み聞かせの様子を校内で録画することとした。次年度は交流の在り方を工夫し,訪問する実習を実施したい。

②生徒会によるリサイクル運動の展開
生徒会執行部が中心となり,リサイクルで発生する利益を発展途上国の子ども向けワクチン代として寄付することを目標とし,全校生徒にペットボトルキャップの回収を呼びかけ,リサイクルする「エコキャップ運動」を行っている。

③学年ごとのSDGsについての学習
生徒一人一人が持続可能な社会づくりの担い手であるという意識を高めるため,1学年では総合的な学習の時間の活動とSDGsを関連付け,県内の企業から講師を招いて「職業人に話を聞く会」を実施した。SDGs達成に貢献する企業活動の紹介,SDGsとまちづくり,中学生にできる活動の提案と様々な視点からの講話を聞いてSDGsへの理解を深め,実践につなげる内容で学習を行った。

来年度の活動計画
・活動計画

今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から,様々な制限のある中での活動となり,継続して活動できたものは限定的であった。そのような中でも新たに,学年ごとにSDGsと関連付けた学習を行うことができた。

エコキャップ運動は,以前の生徒会役員選挙の際に公約として1人の生徒が提案したことがきっかけで,今では地道な呼びかけにより,全校生徒に活動として定着しつつある。この流れを大切にして,今後もワクチンを必要としている国の現状を理解させ,活動の意義を考えさせながら,継続して取り組んでいきたい。また,絵本作りも開校当初から続いている活動である。今後も継続していくとともに,地域交流や国際交流のきっかけとして活用していきたい。

相互理解と協働を活動の軸とし,SDGsの視点からこれまでの教育活動を見直し,今後もESDを意識した取組を行っていく。